2015/11/14
オブジェ

半年前、内縁の妻の誕生日のお祝いに自宅でフレンチのフルコースを作った。
北摂で有名なベーカリーショップでバゲットを買ったのだが、2人とも料理とワインでお腹がいっぱいでバゲットはまったく食べられなかった。
あれから半年。
日曜の夕方、キッチンを掃除していると、その存在をすっかり忘れていた袋に入ったままのバゲットに気づいた。
いくらバゲットといえども一夏を越したからには……。
カビにまみれた姿を想像しながら、おそるおそる袋を開けてみると……

めっちゃ、ピンピンしてるっっっっっ‼︎
つうか、買ったときのまんまやし!
バゲット、スゲェェェェェ‼︎
においを嗅いでみてもまったく異臭はしない。

見た目はほんとに焼き立てそのもの。
見た目の焼き立て感とは裏腹に、ただでさえ硬いバゲットがさらに硬くなっている。
これで人の頭をなぐったら確実に血がでるレベルの硬さ。
しかし、いくら見た目が大丈夫そうでも、半年放置したバゲットを食べるほど not young enough to eat 。
かといって梅雨の季節をこえて半年生きながらえた彼女を棄てるのは忍びない。
どうするか考えあぐねて出した結論がこれ。

リビングのオブジェにすることにしました。
バゲットが飾られているなんてなんてシャレオツ。
いろいろ配置と構図を試して、最終的にこの位置に。

われながらアヴァンギャルドすぎる気がしないでもないが、これはこれでよしとしよう。
それから2日後。
仕事中に内縁の妻からピロリロンとLINEが入った。
「ごめん!星になっちゃった!」という報せが。
星?!

バゲットらしからぬ最期だった模様。
みなさん、食べ物は粗末にしたらあかんで。
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