はなまるうどんのダイオウイカ天の企画は広告効果に換算して1億円以上

おはようございます。KEN5です。

昨日は、また業界のセミナーに行っておりました。
今回は宣伝会議主催の「インターネットフォーラム2013大阪」というイベントです。グランフロントで朝からみっちり7セッション、聞いてきましたよ。

先週金曜日はブリーゼブリーゼで翔泳社主催の「MarkezineDay2013大阪」。6月の半ばにはマイドーム大阪の「ネット&モバイル通販 ソリューションフェア2013 in 大阪」にも。

ここのところ仕事での展示会やセミナーめぐりが続いていましたが、そろそろ打ち止めです。この時期に集中して参加していたのは、開催日が集中していたのもありますが、実は来月末にとあるセミナーで僕自身がスピーカーとしてしゃべることになっていて、その情報収集といいますか、まあスピーカーとして話すならば現在の業界動向のトレンドを踏まえたうえで話したほうがいいじゃないですか、そういう意味もあってネタ拾い件、また、しゃべりのテクニックの参考がてら、最近集中してセミナーに足繁く行っていたわけです。



自慢じゃないですが、スピーカーとしての自信あります。しかし、今度僕が出るセミナーでは、ただたんに僕一人がしゃべるわけではなく、3社でのパネルディスカッション形式のため、このパネルディスカッションという形式はまだヴァージンなので、そこんところの感覚がまだよく分かっていないのです。過去何度か単独でのスピーカーは経験しているのでこっちはまだ勘所が働きますが、3人で話すとなるとどういうことになるのか予想がつきません。そうは言っても一人で話す場合でもあらかじめシナリオを用意して話す場合がほとんどなので、パネルディスカッションと言えどもそこは変わらないのだろうと思っています。まあ、ぶっちゃけ一人で話す場合よりも、事前準備を他の人と一緒にすりあわせながらやらなくてはならないので、そこんとか面倒でおっくうなんだと思います。

というわけで、最近のセミナーに参加して話を聞きたかったのは、もちろん業界のトレンドをおさえておきたいという理由もありますが、自身の話す際の参考になるようパネルディスカッション形式のセッションを聞きたかったところが大きいです。しかしながら、パネルディスカッション形式のセッションには結局参加できずじまいで、代わりに最近のインターネッツ業界の動向、具体的には“ビジネス上”でのインターネッツ業界のトレンドはひとおり仕入れることができました。やっぱりいまのトレンドとしては、ソーシャルですね。しかも、ソーシャルの効果測定とか、分析が熱いみたいです。あくまでビジネス上ではですけどね。あとは、O2O、ビッグデータといったところでしょうか。くだらないなぁ、まったく。

さて、聞いてきたセッションの内容は以下のとおりです。


●ネットを活用したおでかけ需要の創出と関西の活性化~ 「マイ・フェイバリット関西」や「鹿児島カレッジ」での取組み事例を交えて ~
【講演者】
西日本旅客鉄道株式会社 鉄道本部
営業本部 (宣伝クロスメディア) 課長 小菅 謙一 氏


●ソーシャルメディア時代のブランドコミュニケーション
【講演者】
アライドアーキテクツ株式会社
取締役
津下本 耕太郎 氏


●最新事例にみるソーシャルメディア分析の秘訣と可能性
【講演者】
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役 鈴村 賢治 氏


●ユーザー起点の発信により話題を喚起 ソーシャルメディア活用による集客への挑戦
【講演者】
株式会社ユー・エス・ジェイ
マーケティング部 デジタルマーケティング マネージャー
田村 考 氏


●グローバリゼーションと顧客経験価値の向上に向けて
【講演者】
SDLジャパン株式会社
グローバルソリューション部
セールスディレクター
小林 和久 氏


●ファン獲得から効果検証まで、Facebookページの効率的な運営方法を教えます
【講演者】
株式会社コムニコ アカウントマネージャー
阿部 真人 氏


●ユニークなコンテンツ発信を軸にしたオウンドメディア戦略
~ はなまるうどんのエイプリルフール施策ほか ~
【講演者】
株式会社はなまる 経営企画室 マーケティング担当部長
田中 安人 氏


企業担当者が自社の取り組みについて紹介するセッションと、ベンダーおよび代理店的が事例紹介をするものと半々。

ベンダーの話はどうしても自社サービスの売り込みがゴールにあるので我田引水というか、聞きたいのはそこじゃない
感が強く、聞いている最中にずいぶん興ざめすることもあります。そのいっぽうでしゃべりが抜群に上手い場合もあるので、そうい場合は、へなちょこのサービスでも話に乗せられて前のめりに聞いてしまうことになります。

自社の取り組みについて語るセッションについては、成功事例だけじゃなく、失敗談も含めて聞けるところが良いと思います。決して話が上手いわけじゃないので、退屈に感じるときもあるが、ベンダーのときのように話半分で聞く必要がないので聞きやすい。

今回だと、JR西日本とUSJ、はなまるうどんの話がやはり聞いていて面白かった。特にUSJとはなまるうどんの事例については、USJ側が過去にバズ重視の企画をやって失敗して担当者自身この種の企画に懐疑的になっていたり、ソーシャルって本当にやる意味あんの?という、これが俺の成功事例だ!イェーイ!という感じの対局にある内省的な内容だったいっぽう、はなまるうどんは今年のエイプリルフールに話題になっていたダイオウイカの天ぷらを事例をネタに全編オモシロ企画ばんざ〜い!な内容だったので、その好対照ぶりが聞いていた僕のなかでもんもんとする気分を増大させました。知り合いのクライアント企業でもわかりやすいバズ重視のプロモーション企画をやり出したりしていて、本当にやる意味あんのか?という疑問が自分の頭のなかにもうまれていた時期だったので、この2社の話は両方を同じ日に聞けたことで大変有意義な体験だった。

はなまるうどんのダイオウイカの天ぷら企画は、すべて「はなまるうどんは食べると健康になる」ということを知らしめして集客を図る作戦の一貫だったらしい。全5弾あった企画のトリを飾ったのがこの大ヒット企画のようです。一連の施策で、その効果は広告費用に換算して2億5千万円に相当だそうです。

以下、そのはなまるうどんのセッションのまとめです。ご参考までに。


■はなまるうどん ユニークなコンテンツ発信によるオウンドメディア戦略

●マーケティング部長だけど別のコンサル会社を運営しておりそこからはなまると契約して来ている

●エイプリルフール、だいおういか天の結果、120%の売上増、採用の電話が鳴りっぱなし

●もともとは健康志向を知ってもらうための企画の一貫

●外食なので広告費がない。なので頭を使う。期限切れクーポン復活祭を実施。 広告換算で1億円の効果、売上で2%増の効果

●お金がないので、アイデアを精緻に考えるしかない。

●食物繊維入の麺を開発して特許出願。4月1日から全ての麺が遷移入りに。(第一弾)

●100人きて5人頼んだらヒット商品。サラダうどんは20人が頼む大ヒットに。(第二弾)

●世界初健康保険証割企画。(第三弾)

●レタスまるごとサンプリング。(第四弾)

●エイプリルフールのだいおういか天(第五弾)バカバカしいけど真面目にやった。

●HTMLソースにだいおういか天のネタも仕込んだ。

●以降、テレビ等にとりあげられる。ロケットニュースでホワイト企業に認定。

●採用の電話が鳴りっぱなし。

●広告換算で約2億5千万円。目的は認知ではなく集客。キャンペーン後で10%増加。

●はなまるって俺達の味方っていう雰囲気になっていると思う。

●まとめると、バカバカしいことを真面目に考えて自社メディアで細部まで丁寧に作る

●コミュニケーションを精緻に設計する。

●友人に話したくなるネタ(SNSとの親和性)をつくる。

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